日本おもてなし協会の考えるおもてなし

おもてなしや接遇は”結び”

日本人が大切にしてきた結び

日本おもてなし協会では”おもてなしや接遇は結び”であると考えます。
人と人との出会いやちょっとした交流などを”良きもの”にするかどうかは、この結びの気持ちがあるかどうかで変わってきます。
ですから、言い方や伝え方、言葉の選び方が大切です。

ある神社で、2日間、朝のお勤めに参加しました。
宮司さんが祝詞を唱える場面にご一緒に参拝させていただきました。その後、参加者は神酒と和紙に包まれた細く刻まれた昆布をいただきました。
神酒は盃(さかずき)でいただくのでそのまま机の上の台座へご返却します。
初日は、昆布の包まれていた和紙を巫女さんが熱心に回収されていました。
召し上がっている人のところを回って和紙を回収されていました。

そして2日目、私は昆布が包まれていた和紙を机の上に「ごちそうさまでした」と言いながら置いたところ、巫女さんに「ゴミはお持ち帰りください!」と言われてしまったのです。
気がついたのですが、初日の巫女さんと2日目の巫女さんは違う人だったようで、二人の対応がバラバラだったのです。

私は、初日の巫女さんが自分から出向いて和紙を回収されていたのでご熱心であることに感謝しながら、少しでも労力を減らすお手伝いができたらと思い、自ら返却したところ、言われた言葉が「ゴミはお持ち帰りください」しかも、怖い口調・・・

私は、宮司さんの素晴らしいお話を伺いさわやかな気持ちでしたが、その出来事でそのさわやかな気持ちに水をさされたような気分になりました。
結びの気持ちがないとこのような応対になりがちです。このような応対をされたら、この巫女さんあるいはこの神社にはもう着たくない→結びたくないという気持ちにさえなってしまうでしょう。

結びのある応対は、「恐れ入りますが、こちらはお持ち帰りいただけますか」と優しく伝えることです。相手に恥をかかせない・・・私の場合は、初日に和紙を回収されていたから、自分から渡しに行った のに・・・その気持ちを無下にされました。

物の見方が狭くて一方的になっていると結びの心が発動できません。
人に対してオープンであり、ほんの少しの交流をお互いに気持ちの良いものにできるかどうか
それが結びです。

結びと対立

まるっと受け入れる

合気道には「対立と結び」があります。

お客さまからクレームがあるような場合は、大抵、お客さまと対立が起こっていることでしょう。クレームと言ってもたくさんの種類がありますが、スタッフの応対が悪かった、「こんな言い方をされた」などコミュニケーションに関係するクレームです。

接客やコミュニケーションで大切なことは、結びです。
お客さまのことを否定せず、ジャッジせず、今までの経験からの色眼鏡で相手を見ずに、お客さまの要望や言い分を受けることが「結び」です。
一方の「対立」は、お客さまの要望を否定したり、お客さまをジャッジしたり、スタッフがマイナス感情を持つことにより対立は起こります。

「お客さまのことを受容しましょう」と私は表現していますが、「結びと対立」という言葉がわかりやすいと思い、記事にしています。結びはお客さまを受容することと同じです。(受容は、相手の言いなりになることではありません。相手のそのままを受け入れること、ジャッジしたり、否定したりせず、そのままをまるっと引き受けることをいいます)

上手に受容すると、例えお客さまの要望を叶えることができなくてもお客さまは怒ったりはしません。
「しかたないよね」とさっぱりあきらめたり、むしろ、応対してくれたスタッフに好感さえ持つこともあります。

 


 

なぜ、正対するの?

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接客では良く使われる言葉である「正対」
「お客様には正対しましょう」と言われます。

この正対とは、どのような意味かというと「お客様のほうへ自身の体を向ける」ということですが、さらに言うと「相手へ自身の腰骨を向ける」ことを言います。

なぜ、そうするのか・・・
それは、相手の話を聞くときに体を横に向けていたら、気持ちは相手に向いていない、きちんと話を聞こうとする姿勢ではないからです。「このスタッフは、自分の話をきちんと聞いてくれようとしていない→自分はないがしろにされた」と感じるかもしれません。そのようなことにより、思いがけない攻撃が相手からくることがあります。

もし、自分がスタッフでお客様応対をしている際に、きちんと正対しなかったとしたら、攻撃はないかもしれませんが、お客様からの信頼も得られないかもしれません。

例えば、クレーム対応や問題解決などをする際、あなたはどのような姿勢で応対していますか?
逃げ腰になってお客様の話にきちんと向き合わない場合は、問題はますますこじれるばかりです。
そこで、腰骨をお客様に向けて正対しながら話を聞いてみてください。相手の話を聞く(受けとめる)力が強くなり、同時に問題解決の手順も浮かびやすくなることを実感するでしょう。

オリンピックと“おもてなし”

2019年1月27日

スポーツジャーナリストの二宮清純氏の講演を聞きました。主に東京オリンピック・パラリンピックの話でしたが、1964年の東京オリンピックと2020年の東京オリンピック・パラリンピックを比較して以下のように話していました。

1964年のキーワードは「成長」「効率」
そして、2020年は「成熟」「快適」

1964年時の日本は高度成長期でしたが、2020年は65才以上の人口比率は30%となり、1964年の比率6%と比較すると大幅に増えて、まさに高齢化社会である。

また、1964年時は何よりも「効率」が優先されたが、今の日本社会は高齢化で成熟社会であるから「快適」を優先し、高齢者や障がい者に配慮した街づくりを考えていくことについて話していらっしゃいました。

また、私の中で印象に残っているのは「歩きスマホ」についてです。
日本は東京オリンピック・パラリンピックで「おもてなし」を掲げていますが、歩きスマホはおもてなしに反する行為ではないかということです。混雑している道で歩きスマホをしていたらぶつかって危険ですし、道に迷っている人へ気がつくこともできないでしょう。

駅のエスカレーターでも片側をあけて歩行することをやめるような動きも出ています。

おもてなしは、道案内や綺麗な街づくりなどに目が向きがちですが、私たちが普段の生活の中で便利さや効率を優先して行なっている危険な行為をやめることも、外国からのお客様をお迎えするのに必要なことだと思いました。オリンピック・パラリンピックをきっかけに今までなんとなく見過ごしていた悪い習慣を見直すことができたらよいのではないかと思います。

 

 

”おもてなし”と”サービス”の違い

2018年12月15日

「おもてなし」と「サービス」の違いについて簡単な定義としては、

サービス…お店や組織などが提供する商品そのもの。提供する側がサービス内容を設定している

おもてなし…そこが提供する商品に限らず、人が求めているものを提供すること

大きな違いは、サービスには料金設定がありますが、おもてなしには料金設定はありません。飲食店で言えばコース内容によって料金が違うのがサービスです。

一方のおもてはしは、お客様が喜んでくださることをすることですから、コースの違いや料金設定に関わらず楽しい会話をしたり、その中でできる気遣いや心遣いをすることと言えるでしょう。

もっと言うと一期一会の精神に近いものがあるかもしれません。お客様とせっかく時間の共有をしたのですから、お互いのその場を楽しむ、良きものにすることがおもてなしの原点だと思います。

どんなにお料理は最高だったとしても、部屋のしつらえがいき届いていなかったり、そこに人と人との交流がなかったとしたら…本来のサービスを活かすこともできないでしょう。

日本のおもてなしを考える

2018年8月11日

東京オリンピック・パラリンピック開催まであと2年となりました。先日、当協会に「おもてなし講座」に対する問い合わせがありました。都内で市民活動をするかたを対象とした講座を企画されているそうです。

その問い合わせを受けて、いよいよ東京オリンピック・パラリンピックの準備に向けて動き出していることを感じました。

日本のおもてなし、衣食住や文化がここ数年、世界中から注目されています。それは、インバウンド旅行者の増加にあらわれていると思います。
しかし、日本人からすると日本のおもてなしはあまりにも日常であたり前すぎるために、外国人がどんな部分に魅力を感じていらっしゃるのか、日本人にとってはその違いを感じにくいのかもしれません。

また、「おもてなし」という言葉が概念的であり抽象的であるために説明するのがとても難しいと感じています。そのあたりを追求してみたいと思い、このブログを書くことを始めました。日本人として、「日本のおもてなし」と「他国のおもてなし」の違い、「おもてなし」と「ホスピタリティ」の違いなどを書きながら、日本のおもてなしを考えてまいります。

 

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